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サンシュの花咲くころ

サンシュの花の黄色は、まだ寒さが残る空気を、陽気に明るくする。近所の家の庭にあるサンシュも今が満開。

庭のさんしゅの木 鳴る鈴かけて、 鈴の鳴るときゃ  出ておじゃれよ。

鈴の鳴るときゃ なんて言うて出ましょ、 駒に水くりょと 言うて出ましょ。

わどま平家の 公達ながれよ、 おどま追討の 那須の末よ。

壇ノ浦の戦いで敗れた平家の落ち武者が、ひっそり住み着いた椎葉村。討伐に赴いた那須大八郎と、鶴富姫の切ないけれど大らかな愛を語っている。討伐に赴いた那須大八郎は、貧しくひっそり暮らす平家の落人達を見て、結局、討伐をあきらめる。

平家落人伝説の椎葉村は、宮崎県の北西部の険しく山深い辺境の地らしい。小さい子供のころ、母が歌うこの歌を、幾度も聞いた記憶がある。サンシュの花が咲くころは、なぜか懐かしく思い出す歌と落人伝説である。

 鈴を掛けた木が、間違いなくサンシュの木なのか、山椒の木だったらどうしょう。と、近頃ちょっと心配している。

古木のある家 

屋島の浦で、揺れる船上に立てた、扇の的を射落とす那須与一は、那須大八郎の兄にあたる人。



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