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巨大わらぞうり と 道祖神 (川場村) [旅]

群馬県は、賽の神や道祖神などの石像が多いことで、有名なのだそうです。
むかしの、厳しい自然環境から生まれた信仰と知恵が、ここ群馬県川場村でも、伝統文化として受け継がれています。

◆ 巨大わらぞうり
村はずれの、北側から村へ入る峠道に、巨大なわらぞうりがまつられていました。
ずっと昔、この村に疫病がはやり、多くの村人が病に苦しんだそうです。
そんなとき、村のお年寄りか知恵者かが、この巨大ぞうりを作って、村に入る道端に下げました。
『村には、こんな大きなぞうりを履く人がいるんだぞ!』と、脅しをかけたのですね。
するとどうでしょう! なんとなんと、疫病はすっかり無くなったのだそうです。
巨大ぞうりを見て怖気づき、山の向こうに逃げて行く悪疫の神が見えるようです。
よかった、よかった。 
昔の伝統を、今も大切にする村。そこに住む人の、優しい息づかいを感じました。

(賽の神さま・・・悪疫などを防ぐため、村境に建てられた神さま)


◆  道祖神
川場村の通りを少し歩いただけですが、道端の賽の神や道祖神に、たくさん出会いました。
その中の、優しげな双体道祖神です。全体の高さは、50cmくらい。
徳利を持つ女神と、盃を持つ男神。『酒器持ち双体道祖神』です。
説明によると道祖神は、通りを行く旅人を守り、旅に出る里人の安全を守る神さま。
また、人の一生を旅にたとえて、いろいろな願いや祈りを聞いてくれる神さま。
心が温かくなごみますね。



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